主人公のひとりは、上から押し付けられる面倒な仕事を淡々とこなし、社内の「便利屋」状態と化しているしがない中年サラリーマン。もうひとりは、刑事の父への鬱屈した反抗心から、仲間と共にカツアゲを繰り返している不良グループのリーダー高校生。本来、決して交わることのない年齢差のある男ふたりが、あるキーワードで結びつく。直感に従い、コンビニに停めてあった車を奪った中年男。彼を目撃した高校生も、直感のままバイクで追いかける。理屈を超えて出逢い、ぶつかり合う男たち。やがて彼らに聞こえてきたのは、赤ちゃんの泣き声。車の後部座席にあった段ボール箱のなかに、ちいさなちいさな命が置き去りにされていたのだ。なぜ、この車に?ふたりは、誰の子かもわからぬままに、赤ちゃんを守ることを決意する。気がつけば大きな陰謀に巻き込まれ、誘拐事件の犯人に仕立て上げられていた彼らは、嵐のような逃避行を開始。やがて、怒涛かつ無謀な大立ち回りを見せることに。眠っていた「やる気」が目を覚ましたのか?男子の「父性」が炸裂したのか?男たちは、ぶつかり合いながらも、生まれたての「正義」だけを信じて、猛烈とスパークしていく!
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